ページの上へ

  

睡眠時無呼吸症候群の治療なら無呼吸症候群治療センター 【睡眠時無呼吸症候群の治療はこちら

C-PAPやマウスピースを使わずに症状を改善します。骨盤、背骨、頭蓋骨のゆがみを調整して喉や鼻の気道を広げて呼吸を楽にします。無呼吸症候群の治療ならお気軽にご相談ください。

無呼吸症候群の豆知識

»無呼吸症は治らないのか?

自分が無呼吸症ではないかと疑いを持った方は、病院などで検査を受けて寝ている間に呼吸が止まっているか否か、又、その程度などを調べてもらうことになります。
検査の結果、軽症であれば経過観察、中等度であればマウスピース、重症の場合はC-PAPを使うように勧められます。
何度もお話ししていますが、このマウスピースもC-PAPもこれを使い続ければ治るというものではなく、「呼吸が止まる」という症状を出にくくする対症療法です。
「死ぬまで使い続けて下さい」と言われてしまいます。

これに対して、根本的に症状が出ないようにするのが根治療法です。外科的手術などがこれに当たります。
ただ、これは明らかに解剖学的にどこかに明らかに異常があってそれが間違いなく気道を塞いでいると判断できる場合にのみ行われるようです。
以前に当センターに治療に来られた男性で、入院して三ヶ月かけて口の中から喉の奥まで疑わしい部分をすべて削って気道を確保する手術を受けたという方がいました。
初めは点滴のみ、次に流動食になって、固形物を食べられるようになるのに三ヶ月近くかかったそうです。そして、それだけの苦労をして、無呼吸症にはほとんど変化がなかったそうです。
もちろんお決まりの「手術は成功しました」という言葉は執刀医から言われたそうですが...。

当センターで行う治療はもちろん根治を目指した治療です。
骨格の歪みが原因で起きている無呼吸症の患者さんに対しては非常に有効で、劇的な変化が出る場合も少なくありません。
しかし、その方の無呼吸症の原因が骨格の歪みとは全く関係がない場合、残念ながら効果は期待できません。
無呼吸症は生活習慣病の側面も持っているので、無呼吸症の疑いのある方は、少し生活習慣を見直す必要もあり、それがかなり有効な場合があります。

・肥満

言うまでもなく、体重オーバーは無呼吸症を悪化させます。
体重が増えると当然首や喉の周りにも余分な脂肪が沈着するため、寝た時にこれが重さで気道をつぶして塞いでしまいます。
ただし少しぐらいの体重オ-バ-はあまり問題になりません。当センターに来院される患者さんの大多数は肥満していない、むしろ痩せ型の人です。
私自身は肥満は必ずしも無呼吸症の直接の原因ではないと思っていますが、極度に体重が標準を超えている場合は、減らす努力が必要でしょう。

・飲酒

お酒は無呼吸症を発症しやすくします。
アルコールの作用で喉や鼻の裏側や舌などの筋肉が必要以上に緩んで気道を塞いでしまうからです。
無呼吸症の症状のない人でも多量にお酒を飲んで寝ると、大きなイビキを掻くことがよくあります。
ですから、無呼吸症の傾向のある方が多量に飲酒すると無呼吸の症状が一層ひどくなります。
当センターの治療を受けて頂いても効果が出にくい患者さんのパターンがいくつかあるのですが、毎晩多量に飲酒する方はこのうちの1つです。
本来、酒は人間の体に必要なものではなく、無呼吸ばかりでなく、他のさまざまな病気の原因になる場合も多いので、なるべく減らすように心がけてください。

・喫煙

タバコを吸う人は、吸わない人に比べると、無呼吸症(閉塞性)にかかるリスクが高いと言われています。
アメリカで行われた検査結果が元になっていますが、なぜ喫煙者が無呼吸症にかかりやすくなるのか、その因果関係は今のところはっきりしていません。
考えられるのは習慣的にタバコを吸う事で、タバコの煙に含まれるさまざまな物質が鼻や喉の粘膜に慢性的な炎症を起こし、その結果として空気の通り道である上気道に慢性的なむくみが生じて気道を狭くしてしまうのではないかという事です。
気道が狭くなり空気が十分に入らないために、睡眠の質が悪くなり、就寝中の中途覚醒の回数が増えると言われています。
お酒と同様にタバコも本来、体に必要なものではありません。
お酒に関しては、「仕事上の付き合い」という事もあるかもしれませんが、タバコに関しては、さすがにそれはないはずですから減煙、禁煙、そして断煙に努めることが無呼吸に限らず他の病気の予防にも大切だと思われます。
ちなみに平成26年の喫煙率は男性で30.3%、女性で9.8%だそうです。

»治療のためのマウスピースを使う際の注意

無呼吸症の疑いのある方が、一泊入院検査(PSG検査)を受けてAHI(無呼吸と低呼吸を合わせた数値)が15~30回は中等症と診断されます。
C-PAPの保険適応は、PSG検査の結果がAHIが20以上なので、医師の判断にもよりますが、マウスピースを処方された場合の注意点をいくつか御紹介します。

1) 試しに日中使ってみる

マウスピースは、それを装着することによって下顎を前に突き出したような位置に固定することが目的です。
これによって、たとえ舌根部が落ち込んでも下顎を前にスライドさせた分だけ、わずかに隙間ができるので、これで気道を確保しようというものです。
ですから、なるべく下顎を前方に出した方が効果が高くなるのですが、それに比例して装着した時の歯や顎にかかる負担や違和感は強くなります。
何度か調整してその妥協点を探すわけですが、慣れるという事も大切なようです。
ある歯科医院では初めのうちは夜間ではなく、日中に1~2時間くらい装着してもらって、慣れてもらうように指導しているようです。

夜寝る時は、リラックスして体が楽になった状態でないとなかなか眠りに入れないものです。
そんな時に突然下顎が前方に引っぱられるような異物が入ったら眠れずに結局使うのをあきらめてしまいます。
中にはとりあえず装着して寝てみたものの知らないうちに自分で外してしまっているという人も多いようです。
昼間のうちに少し使ってみて慣らしてみるというのは有効だと思われます。試してみて下さい。

2) 使っていると、朝外した時に違和感が出る。顎が痛くなる。

マウスピースは人工的に下顎を前にスライドさせてその状態で固定するわけですから、個人差はあってもやはり違和感はあるようです。
普通は外した後1時間もすれば違和感は解消するはずですが、使い続けて一ヶ月経っても違和感が続いたり、顎に痛みが出るようであれば、マウスピースが体に合っていない場合もあるので調整してもらいましょう。
無理に使い続けると、顎に負担をかけて顎関節症を起こしてしまう場合もあります。
ただ、本来ない場所に無理に顎を持ってゆくわけですから違和感がある程度あるのは当然です。
全く違和感がない状態にしてしまったら効果もなくなってしまうので、そのあたりが悩ましいところです。

3) マウスピースや口の中を清潔に保つ

マウスピースは口の中に入れて使うものなので、清潔に保つことが大切です。
使った後はよく洗う事が大切です。
中には歯みがきのペーストを付けて歯ブラシでゴシゴシやる人もいるようですが、これをするとマウスピースの表面に細かい傷がついて、そこに雑菌が溜まるようになります。
液体の入れ歯洗浄剤のようなものが適しているようです。

人間は夜、寝ている間は唾液の分泌が抑えられています。
唾液が流れている間は、虫歯になる菌が繁殖しにくいのです。夜になって唾液の分泌が少なくなった時に歯が汚れていると、菌が増えて虫歯になりやすいと言われています。

マウスピースを使うとさらに唾液の分泌が悪くなりますから虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
定期的に歯科で検査を受けたりして十分なクリーニングを行う事が大切です。
無呼吸とは直接関係ないのですが、口の中の雑菌は誤嚥性肺炎という恐ろしい病気の原因につながります。
老人になると飲み込む力が弱くなるため、食べ物や唾液が間違って気道に入ってしまう場合があります。
健康な人ならば、ゲホゲホと咳込んで出すことが出来るのですが、高齢者の場合、十分に出すことが出来ず、これが肺に入って雑菌が繁殖して誤嚥性肺炎となって命を落とすことが少なくありません。
現在の病院や医師の無呼吸症の治療では、このマウスピースも「一生使い続ける」ものですから、口の中を清潔に保つことはとても大切なことだと思われます

»無呼吸症に行われる手術について

・口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)

これは簡単に言うと気道を人工的に広げるための手術です。
最も一般的に行われているもので無呼吸症の患者さんの約50%に効果があると言われています。
手術の内容は、口蓋垂(のどちんこ)、口蓋扁桃、軟口蓋の一部を切除して気道を広げます。当然のことながら手術による傷が治るまで激しい喉の痛みがあったり鼻声になったりします。
又、人によっては手術の後で水などを飲むときに鼻から逆流しやすくなる場合もあるようです。
又、傷口が瘢痕化するリスクもあり、明らかにこの部分が無呼吸の原因であると断定できなければやりたくない手術だと思われます。

・レーザー照射による軟口蓋切除術(LAUP)

これはどちらかというと無呼吸よりもイビキの治療として行われる事が多いようです。
前記のUPPPよりも切り取る部分は少なく、レーザーを使用して部分的に焼き切る方法です。
効果は個人差が大きいようで、明らかに肥満があったりするとあまり効果が出ない場合も多いようです。
人工的に口の中にやけどを作るようなもので、2週間くらいは痛みが残るようです。

その他、子供さんの無呼吸の施術でアデノイドや口蓋扁桃を切除するものもありますが、それらについては当サイトの「現在の一般的な治療」のページを参照してください。

»C-PAP療法とASV療法

C-PAP療法が主に閉塞性睡眠時無呼吸症に使われるのに対し、ASV療法(二相式気道陽圧呼吸療法)は、慢性心不全の患者さんの睡眠時呼吸障害に使われます。
心臓は、生まれた瞬間から死ぬまで休むことなく動いて、体の隅々まで血液を送り出すポンプとして働いています。
しかし、何らかの病気にかかり、それが治らずにいると、脳や肝臓、腎臓などの重要な臓器に十分な酸素や栄養を送ることが出来なくなります。
この状態を「心不全」と言います。そして、この状態が長時間続いて次第に進行してゆくと「慢性心不全」と呼ばれるようになります。
この病気はさまざまな症状を起こします。心臓の不調はもちろん、息切れや脱力感などが出るようになり、日常生活に影響が出ます。
典型的な症状としては、動悸(ドキドキする)、息切れ、呼吸困難、体のむくみ(特に下肢)、体重増加などがあります。
また、寝ている時に突然呼吸が苦しくなって慌てて起きて、ハアハアとあえぐような症状(起坐呼吸)が出てきます。
これは、チェーンストークス呼吸(交代性無呼吸)と呼ばれ、呼吸1回あたりの換気量が徐々に増加して、それを過ぎると1回の換気量が徐々に減少するというサイクルの呼吸が繰り返し起こるものです。
そして、この呼吸障害の補助に使われるのがASⅤです。ASVはAdaptive-Servo Ventilatorの略です。
このASVも、C-PAPと同様に鼻に取り付けたマスクから空気を送り込むのですが、C-PAPとの最大の違いは、C-PAPが空気圧を設定したら、その圧力で空気を送り続けるのに対し、このASVは患者さんの呼吸のパターンを学習し、その人の呼吸に同調した圧力で空気を送ってくれるという点です。
C-PAPを使っている患者さんに使い心地を聞いてみると、『強風の向かい風の中で呼吸をしているようだ・・・・』という答えが返ってきますが、このASⅤの場合は、息を吸うときはもちろん、吐くときは送風圧が自動的に弱まってくれるので、C-PAPのように空気圧に逆らって息を吐かなくて済むので大変楽なようです。

こんな良いものがあるなら無呼吸の患者さんすべてにASVを使わせれば良いと思いますが、それが出来ない理由として非常にわかりやすい現実的な問題があります。
それは無呼吸症の患者さんにASVを使わせると保険の適応にならないので、月に20,000円以上の費用がかかるという事です。
又、C-PAPと同じ原理で、これで無呼吸が完治するわけではなく一生使い続けなければならないので、それなら費用の安いC-PAPで慣れて下さい、という事なのだと思います。
ASⅤがあまり知られておらず、一般化しないのはこのような理由があるからで、一般化しないので余計に高いのでしょう。

  1. C-PAP
  2. 無呼吸の患者さんに使われる
  1. ASV
  2. 慢性心不全などの患者さんに使われる

»C-PAP療法に使う機械について

当センターでは、C-PAPもマウスピースも使わずに無呼吸症を改善する手術を行っておりますが、来院中の患者さんの中にはC-PAPを使っているが何とか使わないで済むようにしたいという方も大勢いらっしゃいます。
C-PAPの機械がどうも合わず、苦しくて眠れないという方が多いのですが、話を聞いてみると、病院で決められた機械をそのまま使っていて「合わない」と病院側に訴えても空気圧を調整してくれる位が限界で、あとは「がんばって慣れて下さい」と言われてしまうようです。
しかし実際は、C-PAPの機械は海外メーカーや国内メーカーが多くの種類を作っていて、機種によって微妙に性能なども異なるようです。
以下に代表的なメーカーを挙げてみます。
  • フィリップス・レスピロニクス社
  •  ・オートセット.C.S
  •  ・スリープメイト.S9
  • テイジン社
  •  ・System one 60シリーズ
  •  ・System one
  •  ・REM-Star Auto Мシリーズ  など
  • チェスト社
  •  ・iSleep シリーズ
  •  ・intel Ipap
  • フクダライフテック社(フクダ電子)
  •  ・ICОN+
  • 小池メディカル
  •  ・ジャスミン

この他にも、設計製造を行っているメ―カーとしては、Resmed社、MAGnet社、SEFAM社、Devilbiss社、Fisher&Paykel社などがあるようです。

病院では、これらの全てのC-PAPの中から患者さんに最も適した機種を探して取り寄せてくれる....のなら良いのですが、実際はその病院に出入りしている業者さんが持ってくる器具を医師がそのまま患者に宛がうというパターンのようです。
中には、毎月検査に行くのが時間的に難しい患者さんで自分でC-PAPの機材を購入してしまう方もいらっしゃるようです。
しかしこれはその機種が自分に合っているという確信がないと出来ないので、なかなか難しいと思います。

C-PAPの機械は、メーカーによっては大きくて重い物から手のひらに乗るサイズまでいろいろなタイプがあるようです。
又、次々と改良されて、患者さんの顔面によりフィットしたマスクなども作られ、進化しているようです。
しかし、これで無呼吸症が完治するわけではなく、「一生使い続けて下さい」という点は、どこのメーカーのC-PAPも同じなようです。

»睡眠時無呼吸症の患者さんにお勧めの寝方

これはもう、何と言っても横向きで寝ることがお奨めです。
無呼吸症の患者さんの中でも特に重症の患者さんの場合、舌根部が喉に落ち込んで、気道を塞ぐことによって、無呼吸が発症しますので、横向きになるだけでも症状が出にくくなります。
無呼吸症の患者さんには横向きになりやすいように、円柱状の形をした抱き枕が推奨されるのはこのためです。

実際に聞いた話ですが、ある患者さんは、奥さんにイビキがうるさいと言われて横向きになるとイビキが大きくなるので横向きになれないように、背中に大きなぬいぐるみをパジャマの下から突っ込まれて寝かされるそうです。
もっとすごい話では、やはり寝返りして仰向け(上向き)にならないように、物が入ったリュックサックを背負った状態で寝ている患者さんもいるようです。
しかしこれだと確かにイビキは抑えられるかもしれませんが、これでは何だか寝返りが出来なくて苦しいのではないでしょうか。

呼吸が止まりさえしなければ、イビキそのものは、体にそれほど悪い影響を与えるわけではないのですが、朝起きた時に口の中や喉がカラカラに乾燥して喉が痛いという方もいらっしゃるようですが。
マスクをしたり、口に張り付けて口が開かないようにする市販のテープなどもおすすめです。
眠れないという奥さんには、やはり、耳栓が有効だと思われます。

»無呼吸症候群の治療に使われるC-PAPは、二種類あるのをご存知ですか?

無呼吸の疑いのある人が、入院検査などを受けてAHIが重症と診断されると、C-PAPという器具を処方されますが、このC-PAPには、大きく分けて2つのタイプがあるようです。

・固定C-PAP
・オートC-PAP

どちらも保険診療の範囲で使う事が認められており、一ヶ月のレンタル料が約5,000円程度です。
この二つのタイプの大きな違いは、送り込む空気の「圧力」に関係しています。
固定C-PAPの場合、空気圧は常に一定です。
ですから、その患者さんに合った適正な空気圧が見つかるまで何度か調整してあげる必要があります。
一方、オートC-PAPの場合、その日の患者さんの呼吸の状態や、気道の塞がり具合、呼吸の止まり具合などを判断して、リアルタイムで送り込む空気圧を強くしたり、弱くしたりして調整してくれる機能がついています。
初めて使用する患者さんなどは、こちらのオートタイプの方が使い安いようですが、ある程度使って慣れてくると、使用する空気圧は大体一定してくるものなので、そうなってから固定式のC-PAPにする方もいるようです。

ここからは私個人の疑問ですが、レンタル料が同じならばどうして2種類のC-PAPがあるのでしょうか?オ-トタイプのほうが断然良いような気がします。
固定式は旧型でオ-トタイプのC-PAPにどんどん置き換わっていく途中なのでしょうか?このあたりの事情はC-PAPを治療に使わない当センターでは良くわかりません。

固定式でもオ-トタイプのC-PAPでも対症療法であり、一生使い続けて下さいという点は変わらないようです。

»無呼吸症候群に対して行われる手術のリスクについて

無呼吸症の治療というと、C-PAPやマウスピースといった対症療法と手術(一応、根治療法と言われている)に分けられます。

一般的に行われるのは、原因となっている咽頭や鼻の粘膜のレーザーで焼く手術です。
この手術は、それほどのリスクはなく、人によっては日帰りで終わる場合もあるようです。効果は患者さんによって異なりますが、その日からイビキが小さくなったとか、無呼吸が減ることもあるようです。
しかし、再発することも多いようで、早い人だと3ヶ月くらいで元に戻ってしまうという人もいて、平均すると、2~3年で元の状態に戻ってしまう人が多いと言われています。

このように、再発を繰り返す人の場合は、口蓋垂(のどちんこ)の部分や、扁桃腺部分をそっくり切除する手術を行う場合があります。
当然これは日帰り手術ではなく、全身麻酔による入院手術になります。
手術というものは、どんなに簡単なものであってもリスクを伴います。麻酔をかける事によるリスクもありますが、切除してしまう口蓋垂(のどちんこ)や扁桃腺には、本来、外から入ってくるウイルスや病原菌が体内に侵入するのを防ぐ免疫としての働きがあります。
例えば、風邪をひくと喉が痛くなったりするのは、扁桃部分で炎症を起こして病原菌やウイルスと白血球が戦って侵入を防いでいるからです。

手術は、無呼吸症を改善するためだとしても、これを切除してしまうわけですからウイルスなどが侵入しやすくなって風邪を引きやすくなると言われています。
又、まれに口の中を走っている神経を傷つけてしまって味覚障害(多くの場合、治らない)や、喉の違和感が長期に渡って続いたり、舌がしびれたり、痛くなったり、口の中が燃えるように熱く感じる舌痛症などを引き起こすこともあるようです。

当センターで行っている無呼吸症候群の治療は、骨盤、背骨、頭蓋骨を整える事によって、脳から喉や鼻や舌に命令を送っている神経の流れを改善して、寝ている時も普通の人と同じように必要以上に緩まないようにして無呼吸を起こらなくするものです。
対症療法ではなく、根本的に改善することを目的とした根治療法です。
もちろん、すべての無呼吸症の患者さんに効果があるわけではありませんが、少なくともリスクは全くありません。

»無呼吸症候群に使われる、BIPAPとは何か?

無呼吸症候群の治療に使われるC-PAP(経鼻持続陽圧呼吸器)の中には、BIPAPという特殊なものがあります。
これは、Bilevel C-PAPの意味で、C-PAPは、吸気圧(患者さんが息を吸うときの圧力)のみを設定しますが、このBIPAPは、呼気圧と吸気圧の両方を別個に設定することが出来ます。
つまり、患者さんが息を吸おうとする時に(この時に気道が塞がって空気が入らないのが無呼吸)空気圧を強くして、落ち込んだ舌根部などを空気の圧力で持ち上げるようにします。
そして息を吐くときは、圧を低くして息を吐き易くします。C-PAPは、常に同じ圧を送り続けるので慣れが必要ですが、BIPAP(オートC-PAPとも呼ばれる)は、吐くときに圧が弱まりますので、使いやすいと思われます。
しかし、C-PAPにしても、このBIPAPにしても、人間が本来自力で行わなければいけない呼吸という極めて重要な生命活動を寝ている間だけとはいえ、機械に任せてしまうのですから長期間使用すると当然のことながら、呼吸するために使っている筋肉が衰えて肺活量が低下してゆきます。
C-PAPを数年使っていた人が、久しぶりに健康診断を受けて自分の肺活量がかなり低下していて驚いたという話を聞いたことがあります。

C-PAPを使う人は、肺活量が低下しないようによく歩くようにするとか、あまり強すぎない運動を一定時間行う、いわゆる有酸素運動のようなものを意識して行う事が大切です。
適度な運動は、肺活量の低下を予防するだけではなく、体重を減らして無呼吸の症状をより出にくくする効果も期待できると思います。

»無呼吸症候群の遠隔診療について

2018年度から無呼吸症候群の治療でC-PAPを使用している患者さんを対象とした遠隔診療が拡大されるそうです。
遠隔診療とは、C-PAPの使用状況(つまり、しっかり眠れているかどうか)のデータをパソコンで病院に送って、それを医師がチェックして、必要な指導を行うというものです。
これによって、今まで毎月一回受けなければならなかったC-PAPの使用条件が3ヶ月に一度、医師との対面診療を受ければ良いという事になります。
もちろん、これには患者さんの同意を得ることが必要になりますし、C-PAPの使用状況などに変化や問題があれば、いつでも来院して診察を受けることが出来るとか、厚生労働省の定める体制をクリアすることが前提となります。

この2018年度の見直しで、C-PAP治療の遠隔診療に関しての病院側が受け取る診療報酬が改定される事が予想されていて、そうなると、患者さんは毎月受診する必要がなくなるので、その分の負担が減るものと予想されます。
ただ、C-PAPのレンタル料は、3ヶ月まとめて支払うようになるでしょうから支払う月は、お財布に響くと感じるかもしれないですね。
この遠隔診療が受けられるのはおそらく今まで一定期間C-PAPを使用していて状況が安定している患者さんに限定されると思います。
C-PAPは「死ぬまで使い続けて下さい」というものですから、症状が安定している患者さんの場合は3ヶ月と言わずにもっと長くても良いような気がします。

実際にC-PAPを使っている患者さんによれば、毎月一回の検査はそれはそれは簡単なもので、デ-タを見た医師が「ああ、眠れてますね。ではまた来月来て下さい。」というだけのようです。
「集金のために行っている」という患者さんもいました。
これが死ぬまで続くのなら3ヶ月ではなく、もっと長くても良いかもしれないと私は勝手に思っています。

2018年3月現在、このような遠隔診療を行っている医療施設はほとんどないようです。
しかし、この4月以降は、増えると思われます。この遠隔医療を行う医療機関をまとめてホームページに載せることも検討されており、実施施設の数の推移を見ながら行われるようです。

ここからは私個人の意見ですが、今でも病院や役所や警察などは、簡単に人を呼びつけます。
それも平日の昼間にです。書類などは郵送で十分だし、今ならメールに添付して送ることも十分可能です。にもかかわらず、持参しないとダメだと言われてしまう場合が多いようです。
病院も検査の結果などは、後日メールで送ってくれるか電話で問い合わせれば知らせてくれるようにしてほしいと思います。
平日の昼間に仕事を休みにしていくのは仕事のある普通の人にとっては大変なことです。
区役所や都庁などは行ってみると大勢人がいて、人が余っているように見えます。
そして一般企業に比べたら明らかにのんびりと仕事をしています。
交代勤務にして、それこそ土日、祝日も開いてほしいと思います。
それでも、40年前に比べたらずいぶん丁寧にはなりましたが....。警察に関しては未だに最悪。
郵政民営化に続いて警察も民営化、合理化してほしいですね。

»睡眠時無呼吸症候群と枕について

患者さんから時々、枕についての質問を受けることがあります。
『どのような枕を使っても、どうもしっくり来ない』『オーダーしていた枕を使っているが、それでも合わない』などなどです。
枕についての悩みを持っている方は意外と多いようで、さんざん悩んだ挙句、枕を使わないで寝ているという方もいるようです。なぜ、こんなに枕は難しいのでしょうか?

最近は、オーダーメイド枕も簡単に作ってもらえるようで、その人の骨格や首の骨のカーブの状態を見て、『あなたの体には、これがジャストフィットです。』と言って、ものの30分くらいの待ち時間で作ってくれるようです。
一般的に、枕は後頭部ではなく首の骨のカーブ(首の骨は前方に向かって、凸型のカーブをしている)をそのまま支えるような形状、大きさ高さのものが良いとされています。
しかし、ここで問題があります。理論的には正しくても人それぞれ好みがあるので、解剖学的、人間工学的には合っていても好みに合わないといういかにも人間的な問題が出てくるわけです。
ですから私は患者さんに枕について質問された場合『色々使ってみて、自分が一番使いやすいと感じるものがベストです。』と答えるようにしています。

無呼吸症候群の患者さんは、特に重症であれば舌根部が落ち込んで気道を塞ぎやすくするので、横向きで寝ることがお勧めです。
別のコラムでも紹介しましたが、抱き枕や患者さんによってはリュックサックを背負わされて、強制的に横向きで寝ている人もいるようです。

横向きで寝ると、イビキも出にくくなります。大イビキが中イビキぐらいにはなるはずです。

最近ネットを見ていて発見したのですが、『横向き寝専用枕』というものがあるようです。
現在は、その改良版が出ていて『YOKONE2』という製品名が付いた製品が売られているようです。
その製品のセールスポイントとしては、その枕を使って横向きで寝ると、頚椎がまっすぐになって気道を確保するというものです。
又、横向きで寝ると、腕が痺れて腕の置き場に困ることがあるのですが、この枕には、腕がしびれないような絶妙な位置に安定させるアームレストのようなものが付属していて、無理なく横向きが出来るようです。

この枕を使用した無呼吸症の患者さんの体験談によると、AHIが45で、重症と判定されて、C-PAPを使用していた人が、この枕を使って簡易検査を受けたところ、C-PAPを使用した時と同じくらいの結果が出て、医師からもこれならC-PAPを使わなくて良いと認められてC-PAPを卒業出来たという事です。
当センターは、残念ながらこの枕を作っている会社とは何の関係もありませんし、私自身が無呼吸症ではないので、効果を試すこともできません。
来院される患者さんで、この横向き寝専用枕を使ってとても良かったという人もいませんし、逆に全く効果がなかったという人も今のところいません。

美容や健康に関するいろいろな器具は、その効果に個人差がかなりあるようです。
もの凄く効いた人もいれば、全く効かない人もいます。ただ無呼吸症候群の豆知識として、このような製品もあるのだと御紹介致しました。
興味のある方は是非とも購入して使ってみて下さい。
ついでに使ってみた結果を教えていただけると幸いです。

アルドステロン症と睡眠時無呼吸症

»アルドステロン症と睡眠時無呼吸症

比較的最近発見された病気で、アルドステロン症という病気があります。
アルドステロンは副腎という臓器から分泌されるホルモンで、塩分(ナトリウム)を体の中に溜めて、カリウムを排出する働きをしています。
アルドステロン自体は体に必要なものであり、誰の体の中にも存在するものです。それが、アルドステロン症という病気になると塩分を溜め込みすぎるために抵抗性(投薬では改善しない)のある高血圧症を引き起こすとされています。
そして、そのアルドステロン症と睡眠時無呼吸症候群が関係あるのではないかとする説があるようです。それはどんなもので、どのような因果関係があるのか、順を追って説明します。

●アルドステロン症とは

先ほどお話ししたように、アルドステロンとは副腎皮質という部分(副腎の外側のこと、これに対して内側は副腎髄質といいます)から分泌される鉱質コルティコイドと呼ばれるホルモンの一種です。
アルドステロン症は副腎の病変(主に腫瘍)が原因で、アルドステロンが大量に分泌されてしまう病気です。
最近になって、これが高血圧の原因として非常に重要であることがわかって来ています。

アルドステロンというホルモンは、塩分(ナトリウム)の調整の働きを持っていて、塩分を尿に出さないためのホルモンです。
生命の起源は海であり、海で生まれた生命が進化を遂げて陸へ上って来て、さらに進化して現在の人間になっています。
海に起源をもつ生命はいかにして塩分を体内に取り入れて、これを出さないようにするかが生命の維持のための重要な課題でした。
このアルドステロンというホルモンは、人類が進化する過程で塩分を逃がさないために獲得した能力と考えられています。
アルドステロン症の人は、塩がなかなか得られないような過酷な環境でも生きてゆける体の状態と言えるでしょう。
しかし、普通に塩分が供給される現代の食生活では塩分が正常に排出されないため、血管を痛めつけて血管の劣化を早めて動脈硬化や、その他多くの病気を引き起こすと考えられています。
高血圧と診断されて投薬治療を行ってもなかなか効果が出ない抵抗性高血圧症の患者さんの25%は、このアルドステロン症にかかっているという報告もあるようです。

●何が原因で副腎に病変が生じるのか?

アルドステロン症が発生する原因は副腎に生じた何らかの病変(主に腫瘍や過形成)がもとでアルドステロンが必要以上に分泌されてしまう事です。
何が原因で副腎に病変が起こるのかは残念ながら今のところ分かっていないようです。

〇副腎とはどんなものか?

一般の人で副腎と言われてピンとくる人は、あまり多くないと思います。副腎について簡単に説明します。
副腎は、腎臓の上にちょこんと乗っている帽子のように見える臓器で、腎臓と同じように左右ひとつずつあります。
色々なホルモンを分泌して体の中を調整する役目をしています。

副腎は2層構造になっていて、外側を副腎皮質、内側を副腎髄質と呼びます。
副腎皮質からは副腎皮質ホルモンが分泌されますが、このホルモンはその働きの違いから3つに分けられます。

まず、体内の糖に関係する糖質コルチコイドと呼ばれるホルモン、次に電解質のバランス調整をする鉱質コルチコイド、最後に生殖に関与する性ホルモン、アンドロゲンです。

副腎髄質からは、良く名前を聞くアドレナリンやノルアドレナリンが分泌されて体のストレス反応の調整を行っているようです。

アルドステロン症の人の場合、片側の副腎だけが問題を起こしている場合は手術で摘出する場合があるようですが、両側の副腎が問題を起こしている場合は、さすがに両側を取ってしまうわけにはいかないので、投薬治療になるようです。

●高血圧と塩分の関係

「塩分を摂り過ぎると高血圧になる」という事は誰でも知っていると思いますが、そのメカニズムをしっかり説明できる人は少ないと思います。
簡単に説明します。

たとえば塩味の強いラーメンを食べてスープも全部飲んだとすると血液中の塩分(ナトリウム)の濃度が一時的に高まります。
人間の体の中には常に一定の状態を保つための力が働いています。ですから夏暑くても冬寒くても体温はほぼ同じですし、気圧の低い高山などに登っても体の中の圧力は一定に保たれています。
このように一定に保つ力をホメオスタシスといいます。

さて、ラーメンを食べて一時的に上昇した血液中の塩分濃度を体は何とか下げようとして、それに見合った量の水を飲みます。
よく「塩辛い物を食べたので喉が渇いた」というのは、体のホメオスタシスが正常に働いた証拠です。
摂り過ぎた塩分を薄めるためにそれに合わせた水分を取るのですが、その結果、血液中に水分が取り込まれてその分血液の量が増えることになり、血管の壁に余分な圧力がかかり、心臓にも負担がかかります。
もちろんこれは、一過性の現象ですが、毎日、毎食、味の濃い食事をしていると、この現象が継続的に繰り返されて、負担がかかり続けた血管は固くなり、動脈硬化を起こして血の流れが悪くなります。
それでも心臓は全身に血を送らなくてはならないため、圧を高めて血を送ろうとします。これが続くと高血圧症となります。

●アルドステロン症と睡眠時無呼吸症の関係

一つの病気が他の病気の原因になってしまう(余病を併発させる)ことは良くある事のようで、たとえば睡眠時無呼吸症も、逆流性食道炎と関係があるとする説があります。
それは、呼吸が止まった時に何とかして呼吸を再開しようと横隔膜や腹筋が動くのですが、それが胃の噴門(食道に繋がる部分)を刺激して胃液が逆流し、これが繰り返されることで食道に炎症を起こすというものです。

無呼吸症が高血圧を引き起こすことはよく知られていますが、アルドステロン症の人が無呼吸症になると、さらに高血圧がひどくなり、治りにくくなるとされています。
これは、ちょっと考えてみれば当然の事かもしれません。
なぜなら高血圧を引き起こす原因が1つだけの人と、原因が2つある人の場合、2つある人の方が治りにくく、症状が重くなることは避けられないでしょう。
アルドステロン症と無呼吸症の両方を持っている人の場合、無呼吸症が治るとアルドステロン症そのものも軽くなり、高血圧が快方に向かうという説がありますが、残念ながら両者の因果関係についてはまだはっきりわかっていません。

“無呼吸症候群治療センター”では、無呼吸症の結果として発生した高血圧が快方に向かった症例が数多くあります。
塩分過剰摂取や飲酒、喫煙の習慣がないのに高血圧があるという方はこのアルドステロン症と一緒に無呼吸症候群も疑ってみることをお勧めします。